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三浦 幸俊
RIST News, (61), p.1 - 2, 2016/07
最近のスーパーコンピューターの処理能力は、1秒間に1PFlops=1,000,000,000,000の処理をする。数字的には無限に近い演算を行なっている。そこで、無限大の数に関する数学的な考え方を解説し、また、分子等が多数(無限と思える数)の集団として、衝突、摩擦などを行なう振る舞いは、「複雑系」と呼ばれる振る舞いを示す。この複雑な自己組織化する振る舞いもスーパーコンピューターが限りなくその能力を発揮し、我々に未知なることの姿を教えてくれるだろうと考えている(巻頭言)。
鈴土 知明
Proceedings of 6th International Conference on Complex Systems (CS02), p.77 - 81, 2002/09
第4世代炉などの革新的な原子炉において安全性に飛躍的な向上が求められているが、これまでの事故の経験から、自動運転が運転作業全体に占める割合いを大きくしヒューマンエラーの可能性を排除していくことが肝要である。このためには計測制御系が人間と同等以上に知的な活動をしていく必要がある。一方、複雑系研究はさまざまな要素が結合されることによって要素の和以上の性質が得られるシステムの研究である。よって、複雑系の理論を応用し、これまで独立に機能してきたさまざまな計測制御系をネットワーク結合させれば、その性能を強化することが可能であると期待できる。複雑系の知能化はその自己組織化によって達成されるが、自己組織化のパターンの多様性が大きいほど高度な知能化が可能である。本研究では、よって、自己組織化のパターンが多様化するメカニズムを明らかにするために、多様性の典型的な例である生態系の簡便なモデルをセルオートマトンを用いて作成しその性質を議論する。
鈴土 知明
Proceedings of International Symposium on Frontiers of Time Series Modeling, p.306 - 307, 2000/02
従来、動的システムから得られる時系列データのモデル化は、多数の独立した物理現象に分解することによって行われてきた。しかしこのような方法論が不可能な場合もあり、そのような系は複雑系と呼ばれている。原子炉の空間的出力振動等は、原子炉の複雑系としての性質が現れたもので、このような系から得られた時系列データは従来の解析方法を用いても本質を理解することは困難である。複雑系の一つの代表的な特徴に、規則性と不規則性の共存があげられる。情報エントロピー関数は規則性、不規則性を表現するのに適しており、複雑系の本質的な特徴を抽出できるものと期待される。本研究では、複雑な振る舞いをする2次元セルオートマトンを、空間パターンのエントロピーと時間変化パターンのエントロピーを用いて分類できることを確認した。
鈴土 知明
Complex Systems'98, p.364 - 375, 1998/00
原子炉出力の空間振動のようにミクロな要素が相互作用することによりマクロなパターンを形成する現象を理解することは容易ではない。たとえば、あるパターンを形成するミクロな相互作用を観察によって見つけることができても、そのパターンが形成されるため一般的な条件を求めることは困難である。セル・オートマトン(CA)は適用されるルールによって、様々なパターンを形成することが知られている。ある特定のパターンを形成する多数のルール群から共通する性質を導き出し、それを実際の現象に関連づけることができれば、現実の世界においてそのパターンが形成されるため一般的な条件を求めることができる。本報告では、そのような研究の第1段階として、結晶化を取り上げた。CAの結晶化から得られた一般的な性質は、相転移によって生じる現実の結晶化の性質と一致することが認められた。